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最近の新しい世代のDESではより短いDAPT期間でステント血栓症が発生しないとの報告が多くなり、DAPT期間は短縮化がトレンドとなりつつありました。しかし、このトレンドに対し昨年、DAPT studyの結果が示され、単純に短縮化するのが良いのか議論が再燃しています。
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このDAPT studyのFirst authorであるDr. Mauriは、今年の夏のCVITに来られていたのでナマで講演もうかがいました。講演を聞いて、冠動脈近位部にDESを入れた方ではステント血栓症による死亡リスクが高い筈ですから長期のDAPTのメリットが大きくなり、末梢にステントを植え込んだ方ではステント血栓症による死亡リスクは高くないために出血によるリスクが相対的に高くなるだろうから短期のDAPTの成績が良くなるだろうなと感じました。冠動脈病変の位置、あるいは潅流域の大きさでリスクを考えると良いと考えたのです。
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個々の患者によってDAPT期間を考えるべきだとこの夏に考えていた通りのコンセプトだと感じました。しかし、DAPT scoreを見て少し失望しました。スコアに関係する因子は年齢、糖尿病、喫煙、過去の心筋梗塞歴ないしPCI歴、心不全あるいは低駆出率で病変部位や潅流域の情報がなかったからです。Index procedure characteristicsの中にVein graftは入っていますが病変に関わる項目はこれだけです。
左冠動脈主幹部にDESの植え込みをしたから長期のDAPTも止むを得ないだとか、回旋枝の末梢だから短いDAPT期間でもステント血栓症による死亡は起こらないだろうという風にPCIの術者が普通に考えていることが反映されていないScoreで大丈夫なのでしょうか?
DAPTの期間は個別の患者で考えるべきであるというコンセプトには大賛成ですが、冠動脈を長く見てきた立場からは物足りなく感じるDAPT scoreです。