座長の熊本大学 小川久雄教授が、LDLをスタチンで低下させても発症する急性冠症候群の病態に迫り、スタチンによる介入を超える beyond statin あるいはLDLに対する介入を超える beyond LDLの国際的な共同研究に熊本大学が参加していること、LDL低値でも発症するACSに係る因子として中性脂肪が大事なのではないかと教えてもらいました。早速、6/3のケースの中性脂肪をチェックしてみると、48mg/dlです。低値なのです。この方のHbA1Cは6.5程度ですが、食後高血糖でもあるのでしょうか。今後、こうしたケースでは食後高血糖も注意して見ていこうと思います。
もう古い論文になりましたが、スタチンによるコレステロールの低下が、冠動脈疾患患者の総死亡率を低下させるかという二次予防のRCTがありました。 4S studyです。
Scandinavian simvastatin survival study group: Randomised trial of cholesterol lowering in 4444 patients with coronary heart disease; the Scandinavian simvastatin survival study (4S).Lancet. 1994; 344: 1383-9
このsimvaastatinを投与した2221例とプラセボを投与した2223例の比較で、5.4年後にはsimvastatin投与群で182例 (8%) の総死亡、プラセボ群で256例 (12%) の総死亡と、総死亡率を30%減少させることが示されました。このランドマークとなるRCT後、冠動脈疾患を見る循環器医にとってstatin投与は常識になりました。しかし、statin投与は常識になったものの、statinによる介入下でも発症する急性冠症候群に対してどう介入するかという議論は十分に尽くされていなかったように思います。4S studyでは8%の死亡です。また4S studyの10年後の結果は、simvastatin 投与群で238例の冠動脈疾患死、プラセボ群で300例の冠動脈疾患死です。
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