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Fig. 1 Before PCI |
本日のPCIの方です。80歳代前半の女性です。4年半前に胸部圧迫感で受診され、CAGを施行。有意狭窄ではないとの判断をしました。今回、NTG舌下で軽快する胸痛があったとのことで久々に受診されました。
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Fig. 2 After PCI |
Fig. 1に示すように中隔枝近傍に狭窄を認めます。IVUSで観察すると近位側の中隔枝近傍で高度狭窄です。屈曲した病変であること、stent deliveryが容易そうであることより、最近使えるようになったPROMUS elementを使うことにしました。当院で2例目の使用です。ワイヤーが入っていない状態で測定した屈曲の角度は117度でした。Fig. 3に示すワイヤーもステントも入った状態では、この角度は158度に伸びています。この角度はワイヤーを抜くと146度にまた屈曲しましたがコントロールと比べれば進展した状態です。confirmabilityの低い剛性のステントであれば、ワイヤーを抜いてもFig. 3のように進展したままでしょうが、このステントではワイヤーを抜いたとたんにステントは屈曲しました。
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Fig. 3 After stenting with guidewire |
これをconfirmabilityが良いと判断し、シェアストレスがかかりにくいために、stent fractureや再狭窄を防ぐために有効に働くのではないかと考えてこの病変に選択しました。しかしこの仮説が真であるかは不明です。この仮説の検証がこのステントの今後の運命を決めるように思います。短縮しやすい構造であることとのトレードオフのconfirmabilityです。今後の経過に関心を持ってフォローしてゆくつもりです。
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