2011年8月28日日曜日

広瀬隆さんの講演に行ってきました。

 本日(2011年8月28日)、『東京に原発を!』1981年3月や、『原子炉時限爆弾 大地震におびえる日本列島』 2010年8月の著者である、広瀬隆さんの講演会が南大隅町でありました。もちろん、今回は福島第一原発の事故を受けてのことですが、もう一つは、南大隅町に高レベル放射性廃棄物の最終処分場の誘致計画があるために、それに反対する人たちが広瀬さんを招いてのことです。

典型的な田舎で、保守的な政治風土の南大隅町にこんなにもこの問題に危機感を持っている人たちがいるのかと思うほどの盛況でした。鹿屋ハートセンターに通っておられる患者さんの顔も見受けられました。

今回の、冷却停止に伴うメルトダウンや水素爆発は、津波による全電源喪失以前に起きた地震による配管の損傷が原因として考えられることなどを丁寧に説明していただきました。また、停止していた4号機の爆発で明らかなように、原発の停止だけでは、そこに燃料棒がある限り、地震や津波の発生時の危険は解消しないことなども理解できました。浜岡原発は、菅直人さんの要請で停止しましたが、地震や津波発生時のリスクは全く減少していないということです。

大隅半島は、域内で消費する食料の4倍の食料を生産し、域外に提供している土地です。食料自給率400%ということになります。例えば、水源となるダムの上流に危険な施設を作る人はいません。同じように重要な食料供給地に高レベル放射性廃棄物処理施設を 作るのは間違っていると私も思います。安全な施設ならばかつて広瀬さんが「東京に原発を」と指摘されたように都市部に作れば良いのです。危険で皆が嫌がるものは、札束で頬を叩いて、地方に押し付けるという発想は頂けません。私が、鹿屋で循環器をやろうと決めた理由の一つは、人口第2位の土地なのにインターベンションができる施設がなかったからですが、そこに導入した後、支えるべきものはこの土地の産業だと思っています。

批判が多々あるのも承知ですが、高名な広瀬隆さんの話を直に聞けたのは幸いでした。また、今回の公演で「チェルノブイリハート」という映画の紹介もありました。チェルノブイリの事故の後、発生した原因不明の心筋症を取り上げた映画です。最近、東京で上映されたようですが、大隅半島のような田舎では見る機会はないでしょう。しかし、このような放射線障害に起因する心筋症がチェルノブイリで発生したとすれば日本でも発生の可能性は十分にあるはずです。循環器医として頭に入れておきましょう。



1 件のコメント:

  1. プラザキサとビタミンC や頭痛薬ナロンエースなどを一緒にのんで効き目に影響はありませんか? 2か月前から心筋梗塞の発作後、心房細動もあるので、飲んでいます。医者は何をきいてもOKと言います。75歳の女性なので高齢だし、どうでも良いとおもわれて実験台にされているのかと
    思うのですが、脳梗塞で寝たきりになるのはいやです。、

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