ほぼ2か月にわたってこのブログの更新を怠っていました。
札幌心臓血管クリニックの藤田勉先生が時々、書いておられる悪い「気」に支配されている時には外に向かって何かを発信するべきではないとも思っていましたし、発信する気にもなれなかったのです。
最後に記事をアップした6/17は、CVIT2011の開催予定まであと1か月というタイミングでした。この時点でプログラムは手元に届いておらず、学会に参加しようにも予定が組めなくてイライラしていました。宿泊の日程が組めずホテルの確保もしていませんでしたし、交通手段も確保していませんでした。「今度の学会事務局は最低だ」と思っていました。学会に参加するためには外来診療を止めなければならず、1月以上前からこの調整をしないと患者さんに迷惑をかけてしまいます。学会の準備が大変なのは理解できても、学会を準備する学会の中枢の先生方では、地方で少人数でPCIを維持している者の気持ちが分からないのだと大きな不満を抱いていました。
ようやくweb上でプログラムが公開されたのが、学会の初日まで1か月を切った6/23です。公開されたプログラムを見てまたまた、不満の気持ちが高まりました。初日にライブがあり、最終日の最終時間帯に放射線防御の講習会です。どちらにも顔を出そうと思えば、長い期間の外来休診になってしまいます。このような日程だと参加者が増えるという目論見かもしれませんが、なるべく短い日程で外来患者さんに迷惑をかけずに学会参加しようと思う者にとっては厳しいプログラムです。
この不満の気持ちに支配されての学会参加でしたので、放射線防御の講習会でも切れてしまいました。会場の部屋の前には何の案内もないのにもかかわらず今から始まるという時になって、3000円の受講申し込みを買ってきたものしか受講できないとアナウンスされたのを聞き、切れてしまったのです。会場の10階から受け付けの5階に下りて受講申し込みを購入するときに「ちゃんと、アナウンスしろよ」と責任のない担当者に文句を言ってしまいました。
本当に悪い「気」に支配されていたようです。不条理と思うことがありそれに不満を持って解決しようとする心構えは、問題意識を持った改革への実践とも表現できます。これは「正」の気持ちです。一方で、言っても仕方がない不満を、「陰口」やネットを使った匿名性に隠れた「悪口」の公表などという手段で表明しても得られるものは何もありません。「負」の気持ちです。「負」の気持ちに支配されていては幸せになりようがありません。
15年以上前、当時の上司との確執から鬱々とした日々を送っていた時に、置かれた環境を嘆くよりも新天地を求めて新しい挑戦のみに心を砕こうと決めました。その新しい挑戦が今の私を形作り、悪い「気」の支配から逃れられたと思っています。「私」が感じる不満や不遇の感触は、ほとんどが「私」に内在するもので環境の問題ではないと考えた方が良いようです。このような経験があり、「正」の気持ちで進路を決める行動パターンができていたために6年前の徳洲会の退職時にも、過去にとらわれずに明るい希望だけを持って前に勧めました。
今思えば、この2か月間の不満や苛立ちは取るに足りない事でした。2010年12月15日付当ブログ「私がブログを始めた訳」に記載したように、学会に参加しなくても発信することは可能ですし、勉強することも可能です。また、私を支えてくれるものは、私を頼ってくれる患者さんをおいて他に存在しません。不満に支配された悪い「気」が去ってゆくのでしょう。新たな気持ちで日々の仕事に邁進しましょう。
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