Tuesday, December 21, 2010

64列MDCTで戦略をたてた腎動脈狭窄に対するステント植込み


Fig.1 Eleven months after renal artery steting
  本日の腎動脈狭窄に対するstent植込みのケースです。2010年1月に腎動脈狭窄による高血圧に対してgenesis stent植込みを行った方です。DMがあり冠動脈にも2枝病変があり薬剤溶出性stentに植込みを行っています。血圧の再上昇があり、右腎動脈に再stentingを行いました。
Fig.3のCTで見ると植込んだGenesisの近位部でのステント内再狭窄が見てとれます。しかし、ステント内の再狭窄はCT画像で見ると大動脈の内膜肥厚内に起きていることがよく分かります。腎動脈狭窄に対する治療のつもりでしたがCTで評価すると実は大動脈の内膜肥厚による病変の治療であったことが分かります。前回の治療は腎動脈を意識するあまり大動脈肥厚にステントが植込まれていなかったのです。初回の植込みは良好な結果だと思っていましたがステント植込み部位はtoo distalであった訳です。とはいってもわずか1mm程度の話ですが…
Fig. 2 After restenting
  今回の再治療では大動脈の内膜肥厚を超えてステント植込みを図ることを心がけました。大動脈内にステントを飛び出させるイメージです。今回の腎動脈stentingで再狭窄を免れるか否かは何カ月か経過して結果が判明します。もしこれで再狭窄を免れたなら、CTによる評価の賜物だと言えます。6-8カ月後の結果に期待しましょう。
Fig. 3 Renal Artery CT 11 months after first stenting

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