2010年12月27日月曜日

64列MDCTを使った慢性心房細動患者の冠動脈バイパス、ステントの評価


Fig. 1
70歳代半ばの男性です。2003年に左冠動脈主幹部病変のために他医でCABGを受けておられます。LITA-LAD、Ao-free radial A.-#9-#14 と吻合されましたが、LITA閉塞、#9-#14の間が閉塞しAo-free radial A.-#9だけが開存です。このため2006年にやはり他医でLMTに対してBMSが植え込まれています。当院では1度も冠動脈造影を実施していません。数年間、冠動脈を評価していなかったために本日、64列MDCTで評価することにしました。

問題はこの方も12/24のケースと同様、慢性心房細動であることです。
Fig. 2

Fig. 1を見てください。とても慢性心房細動とは思えないきれいなCTが撮れました。Fig. 2に示すようにLMTに置かれたステント内にも再狭窄がないことが明らかです。また、Fig. 3に示すように#9に繋がれたradial arteryの吻合部もきれいに描出されています。

慢性心房細動のためきれいに撮影できるか、きちんと評価できるか心配でしたが大丈夫でした。技師さんがECG editorを使ってきれいに処理してくれました。慢性心房細動患者でもCABG後の評価や植込まれたステントの評価ができれば言うことはありません。ECG editorは優れものです。
Fig. 3

0 件のコメント:

コメントを投稿