その場のカテーテル治療がうまくいっても再狭窄してしまえば何も意味はありません。PCIであればバルーンによる治療しかなかった時代には再狭窄は40%程度あったわけですから再狭窄の発生があっても敗北感も罪悪感もあまり感じませんでした、薬剤溶出性ステントの時代になって稀になった再狭窄を見ると大きな敗北感を味わいます。

このため2011年5月に鹿屋ハートセンターからの持ち出しでPROMUS stentを植え込みました。下段の写真は本日の写真です。大動脈に少し顔を出したステント内には全く再狭窄を認めません。ようやく治療に成功したとの実感を得ました。
当院での腎動脈に対するステント植込みは2011年が30件弱あったために通算40件弱です。この中で再狭窄のため再治療になった方はこの方を含めて2件のみです。腎動脈のステント植込みは再狭窄が少ない印象ですが、でも繰り返した場合に薬剤溶出性ステントがあればという気持ちは捨てきれません。
No comments:
Post a Comment