昨日の冠動脈造影では以前に植え込んだCypher stentのedgeに90%狭窄を認めた(Fig. 1)ために、PROMUS stent植込みを行いました(Fig. 2)。手技自体は単純なものでした。
この方の今回の入院のきっかけは全身の浮腫と呼吸困難です。Fig. 3に入院時の胸部レントゲンを示します。両側の胸水を認めます。


そして昨日のPCIです。PCIには、ご近所の方が立ち会ってくださいました。PCI後、そのご近所の方にお話をうかがいました。食べ物を自分で用意できないので、そのご近所の方が食事を届けていること、掃除もままならないためにご自宅は、猫の糞にまみれ履物を脱いで部屋には上がれないことなどを聞きました。また、天井板は腐って垂れ下がっているそうです。こうした環境で、きちんとした内服や塩分・水分の管理ができるはずはありません。
支援センターの方が、死に至る前に連れて来て下さったこと、ご近所が支えてくれていることが幸いでした。しかし、こうした心不全を繰り返さないため、孤独死を回避するために何ができるのか難しい課題が残されました。こうした問題の解決はPCI以上に難しいと思っています。
「夢を両手に街に出て、何もつかめず帰るけど…」はアリスの秋止符の歌詞です。しかし、夢もつかめず、故郷にも帰れずに、都会で自分一人の生活に追われ故郷に残した親の世話もできない人たちがいます。
Working poorや若年層の失業率の高さなど、この国の不況や雇用状況の悪化は、孤独死に代表される地方に残された歳老いた親の悲劇を引き起こしながら不幸を増幅してゆきます。
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