左そけいで脈が触れないことからその中枢部に狭窄があることは検査をせずともわかることですが、エコーでも中枢側に狭窄があることが明白です。
図上段の狭窄部の流速は加速しておりPSVは350㎝/sを超えます。ただこの狭窄部位の同定は総腸骨動脈の起始部から順に血管エコーをして導き出したものではありません。
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図下段はカテーテル治療後の血流波形です。きれいな3相波ではないですが一応3相波になっています。
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かつては冠動脈においても75%狭窄だからカテーテル治療が必要だとかバイパス手術が必要だとかの判断をしましたが、、現在では単純な狭窄度よりも機能的にあるいは生理的に問題を起こしているかの判断も重要視されます。Physiological PCIのような概念です。
自覚症状、身体所見、狭窄度のような画像診断、機能的な評価の組み合わせで、より質の高い治療実施の判断、治療の成果を得なくてはなりません。
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