2012年9月31日で個人開設としての鹿屋ハートセンターは閉院し、翌2012年10月1日より医療法人鹿屋ハートセンターとして新たなスタートを切ることになりました。
2006年10月1日の開院から丸6年です。元々ケセラセラでプレッシャーのかかるイベントでも眠れなくなったりすることもなく、かつて行った海外での学会発表などでもその時が来て発表の時間が15分ならその15分は当たり前の15分として過ぎてゆくものだと思ってきたので眠れなくなったりすることはありませんでした。でも6年前の開院前には毎晩開業初日の夢を見ました。たくさんの患者さんが来られて、このままじゃパニックだよと思う夢だったり、翌日には一人の患者さんも来られない開業初日を迎えて落ち込む夢を見たりで夜中によく起きたものです。普段プレッシャーに強い方なのにこんな風になったのはやはり開業が人生の中で大きなイベントだったからだと思います。
2006年10月1日は日曜日だったために開業最初の外来は10月2日でした。初日の受診患者さんは40数名でした。パニックになることもなく落ち込むこともなく、普通に初日は終わりました。それから6年です。
医療機関にある高額医療機器の多くはリース品です。ざっとですが1億円の機器をリースで導入すると5分の1の2千万円を6年間支払う感じになります。6年が経過してもその機器を使い続けると再リースになり年間の支払はおよそ10分の1の2百万円になります。このリース負担が減少するまでの6年間を無事に運営できるかを心配してスタートを切りましたが、大過なく6年が経過しました。新生の医療法人鹿屋ハートセンターは少ないリース負担でスタートを切れるので余程のことがない限り順調に経営してゆけると確信しています。
鹿屋ハートセンターの土地建物も法人の所有としたので、私に万一のことがあっても法人はびくともしない仕組みになりました。こうした仕組みにしたのはやはり私が現役を退いた後に継承するであろう次代の理事長に負担をかけないためです。絵も描けていない継承ですが、継承の仕組みはできました。
仕組みに続いて次代に向けて取り組まなければならないのは人で作る城です。与えられた仕事をそつなくこなせるだけの人たちだけでは組織は持ちません。与えられた仕事をこなすだけではなく、組織を活性化し提供する商品である医療の質を高める努力をする人たちで満たされることで強力なリーダシップのない環境でも法人は生き残っていけると信じています。
医療法人として鹿屋ハートセンターは明日、新たなスタートを切ります。気持ちを新たに、果たすべき役割を十分に意識して、持続可能な施設づくりに励まなければなりません。
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