2014年1月3日金曜日

鹿児島県の大学進学率は11年続けて全国最下位であったそうです。鹿児島県の将来が心配です。

「一年の計は元旦にあり」と言われるように、お正月だからとめでたいとばかり言っておられません。今後一年をどう過ごすのかを考える節目です。

本日(2014.1.3)の南日本新聞で気になる記事を読みました。各都道府県別で見た大学進学率ですが、11年連続で鹿児島県が最下位であったそうです。東京都の半分以下の進学率です。一方、高校卒業者の県外への就職率は全国1位だそうです。大学に進学せずに、県外に高卒で出てゆく人が多い鹿児島県に将来はあるのでしょうか?

大学に進学しなければ将来がないとは思いませんが、やはり大卒と高卒ではその給与は平均すると大卒が高いものと考えられます。県内に高卒でも就職する機会が少なく、低い給与で他県に就職する若者が流出します。少子化という人口の自然減だけではなく社会減が問題になります。

こんな話題を家族で話し合っていると、息子がそういえばあまり勉強しても仕方がないと言われたことがあるというのです。大卒よりも高卒の方が職を得やすいのだと言われたそうです。大学進学率が60%を超える東京ではきっとありえない発想です。地元の企業も他県の企業も低賃金労働者を求めており、それに応える方が良いという発想です。

幕末期、島津斉彬は薩摩藩の殖産興業のために集成館事業を立ち上げます。日本最初の洋式産業群です。また藩校である造士館の改革に取り組みます。殖産興業と教育を通じて藩威を高め、ひいては国家に貢献するという発想です。そうした背景を持ち、明治維新における薩摩藩の大きな役割が成立したと理解しています。それから150余年を経て鹿児島県の発想はどうしてこのように鈍化したのでしょうか?

教育における今日の努力が明日には報われるということはあり得ません。教育の振興に取り組んでもその効果が表れるには10年、20年あるいは50年もかかるかもしれません。若者が他県に流出し、11年も大学進学率最下位を続けている鹿児島県における教育の振興と高学歴者を必要とする産業の育成は焦眉の急と思えてなりません。

2 件のコメント:

  1. 鹿児島県民(鹿児島市)です。本当にびっくりな事実ですよね・・・
    鹿児島市だけではもっと倍以上の進学率の数値が出るとは思うのでしょうが、県全体で見るとこんなに低いとは知らず・・・大人になってから衝撃を受けました。

    確かに、県内に住んでいると特に女性などは専門職や公務員の方々以外では四大卒の方にお会いすることはほとんどありません。この時代にです。親御さんたちも「女の子は短大で十分」という考えの人も多いようです。県内でも鹿児島市内でも「高卒以上30歳まで」という求人情報ばかり目にします。

    男性もですが、特に将来 母親となる女性にも高等教育は受けてほしいです。子供を育てるからこそ、人間の幅を広げるためにも豊かな学生時代を送ってほしいし、それを子育てにも生かしてほしいです。
    鹿児島県には全国有数の進学校もいくつかありますが、それ以上に就職する高校生のほうが多いということでしょうね。商業系、農業系、工業系の高校の数、そして女子高の数も鹿児島県は他県に比べて多いほうだと思います。そういったところからも就職組を増やし、四年制大学進学率の低下を産み出しているのかなあとも思います。

    主様が書かれていらっしゃる「11年も大学進学率最下位を続けている鹿児島県における教育の振興と高学歴者を必要とする産業の育成は焦眉の急と思えてなりません。」というところ、全くの同感です。

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  2. コメントを頂いていたのに気付きませんでした。コメントをありがとうございました。そして鹿児島の将来を作れるようにともに頑張りたいと思います。

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