Fig. 1 CAG on 23, Feb. 2009 |
深夜に来院されお話をうかがうと2週間前から労作時や冷気にさらされた時に胸痛があった由です。それが安静時にも胸痛が出現ですから不安定狭心症の典型的な経過です。Braunwald分類のClass IIIということになります。年末ということもあり、Conservative starategyではなくEarly invasive strategyとし、本日CAGを行いました。1年11ヶ月前には25-50%狭窄であった#3は90%狭窄です。
PROMUS stentを植込み良好な拡張でしたが、ST上昇が遷延しました。やはりConservative strategyが良かったのかもしれません。
Fig. 2 CAG on 30, Dec. 2010 |
この方の問題は、過去に切迫心筋梗塞で危機を経験したことがあるのに、典型的な症状が出現してもすぐに受診されなかったことです。ギリギリ間に合いましたが危ないところでした。冠動脈の病気は、ほうっておけば明日死んでしまう方でも、今日対処すれば多くの場合助かる病気です。治療を受けるタイミングが重要です。最も下策は典型的な症状があるのに様子を見ることです。どんな時に受診したらよいのかよくお話しなければいけません。すぐにおさまる胸痛でも甘く見てはいけません。
0 件のコメント:
コメントを投稿