Fig. 1 Coronary CT on 01, Nov. 2006 |
Fig. 1に示す16列MDCTで撮影したステント内は一部にlow densityを認めますが 症状もないことより経過をみようと判断していました。その後も一貫して無症状で負荷心電図も陰性でしたが2010年4月にLDLは107mg/dl に上昇、12月には133mg/dl に上がっていました。この間にこの方の体重増は認めませんでした。
Fig. 2に示す2010年11月に64列MDCTで撮影したステント内は明らかなステント内再狭窄の所見です。Fig. 3は本日のPCIの造影です。回旋枝は99%狭窄です。Fig. 4はPROMUS stent 植込み後の造影です。
Fig. 2 Coronary CT on 06, Dec. 2010 |
また、この例のように無症状で負荷心電図陰性の場合、冠動脈CT検査や冠動脈造影の適応はあるのでしょうか。保険を審査する側の立場で考えれば、無症状で負荷心電図も陰性の方にこのような検査をするのはけしからんということになるのでしょう。しかし、そういった姿勢でこの方を見ていたとしたら、このCXは完全閉塞していたと思えます。再発し、進行する悪性疾患にも似た動脈硬化性疾患では無症状であっても定期的に検査が必要だとこのケースを見ていると思えます。
定期的な検査をという場合の間隔に一定のものはきっと存在しないでしょう。hsCRP の急な上昇やLDL の急な上昇のタイミングが適切なタイミングかもしれません。
Fig. 3 Before PCI on 17, Dec. 2010 |
Fig. 4 After PROMUS implantation on 17, Dec. 2010 |
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