2010年10月4日月曜日

冠動脈内ステントの64列MDCTによる評価

2010年10月4日の冠動脈CT

2007年9月AMI発症時 血栓吸引後



2008年3月 F/U CAG

 2007年9月にAMIとなり、Driver stentを植え込んだ方です。血栓吸引前は完全閉塞でしたが、血栓吸引後の像では、破綻したプラーク像がよく見えます。この病変に対してDriver stentを2個植込みました。
 半年後の造影では、ステント内に有意ではない再狭窄が認められますが、TLRは不要です。
 最終の造影から2年半が経過し、この病変が大丈夫かと64列MDCTで評価を行いました。CTでは2個のstent間のgapもきれいに描出され、再狭窄もありません。良い結果だと説明させていただきました。
 しかし、このブログのためにこうして造影と並べてみると、不思議です。2年半前の再狭窄はどうなったのでしょうか。regressionしたのなら問題はありませんがCTが過小評価し、pseudonagativeなら大変なことです。regressionなのか過小評価なのかはっきりさせる為に造影を見てみたい気持ちで一杯です。しかし、症状もなく良い結果だと思うけれどもそれを確かめる為に造影させてくれとは言えません。また、そんなことで保険診療してもいけません。この方の経過を注意深く見ていくしかありません。

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