2010年10月22日金曜日

64列MDCTで迅速な診断、治療が可能に!

CT on 20, OCT. 2010

 本日のケースです。一昨日の10/20に初診の方です。4-5日前に10分程の安静時胸痛、10/20に30分位の朝方の安静時胸痛があったとのことで午前10時23分の受付です。胸痛が狭心症であれば不安定狭心症です。もちろん逆流性食道炎かもしれません。不安定狭心症であれば運動負荷心電図は危険ですから、症状のみで入院を決めなくてはいけません。しかし仕事が忙しく理由もなく入院はできないとのこと。
 午前11時前から緊急に冠動脈CTを申し込みました。12時半にできあがってきたCTが上段です。拡張した前下行枝に狭窄が見えます。この写真をお見せして入院していただきました。抗血小板剤の内服やヘパリン化をしないですぐにカテーテルをしたり、すぐにステント植込みをすることに私は反対の立場です。少しだけ入院日数が増えてもより安全な治療をしたいからです。10/20から2剤の抗血小板剤、スタチンの内服とヘパリン化を開始し、本日カテーテルです。CT通りの前下行枝の病変に対してEndeavor stent植込みを行いました。
 かつては不安定狭心症かもしれないからと入院していただきましたが、もちろんその中には狭心症ではない方もいらっしゃいました。でもMDCTで不安定狭心症だからと分かって入院していただけます。それも受付からわずか2時間での意思決定です。このスタイルで無駄な入院は少なくできます。医療費も削減できます。
 本日はこの方を含めて2人のPCI、2人のペースメーカー植込み、1人の診断カテでした。
CAG beore PCI

CAG after stenting

0 件のコメント:

コメントを投稿